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昆虫の生態に関する談話室

 「昆虫博士」の方々、質問にお答えいただけるとありがたいです。。

話題のリスト

話題の新規作成

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題名:

コクワガタ

ハリーポッター (2009-07-10 (金) 22:05:51)

樹液のほかに何か食べますか。

    お名前: 題名:

害虫の嗜好性について

t.nojima (2006-12-25 (月) 21:18:17)

今秋、少しのキャベツを定植した後、法蓮草を蒔きました。
結果、キャベツが、法蓮草のバンカーになり、害虫被害は皆無でした。
これに似た事例はあるのでしょうか。

    お名前: 題名:

ゴキちゃんのなぞ

みぃ (2006-04-30 (日) 02:30:57)

急ぎの質問です。沖縄のゴキブリって、本土のよりも大きいときいたのですが、理由を教えてください。
あと、他にほんどと大きさの違う虫って何ですか??

  1. はて? Sekizuka -- 2006-05-01 (月) 01:08:22
    何故、急ぎなのですか?理由ぐらい書きましょうよ。
    学校の宿題とかなら自分で調べないと意味ないですよ。

    しかし、ざっと調べてみると、そもそも大きいんですかね?
    単に種類が違うだけのような。。。種が違えば大きさが違うのはごく普通では?
  2. 私のようなシロートは、 木浦卓治 -- 2006-05-01 (月) 18:16:53
    種の違いとか言われてもよくわかんないので、種が違うのであれば「沖縄にいるのは××××で、本土にいるのは○○○○と、種が違うからですよ。」と教えていただけると助かるのですが...

    まあ、シロートとしては、遺伝的に同じだとしても、環境がそれなりに良ければ大きくてもイーのではないかと思ったりもします。

    同じ種でも地域的に隔離されていれば、遺伝的にそれなりの違いがあってもイーのかなとも思ったりします。

    シロート考えですが、ちゃんと文献を探すか自分で「沖縄のゴキブリって、本土のよりも大きい」という事実があるのかどうかを確認しないと、先に進めないと思いますです。

    急ぎの理由を書くか書かないかはあまり気になりませんが、書いておくと、答える能力がある方にどんなに急いでいるかが伝わって、がんばって答えてくれる程度の効果は期待できるのではないかなぁ。
  3. 本土にも大きいゴキブリいるよ 大阪梅澤 -- 2006-05-26 (金) 11:00:08
    山で見かけるゴキブリ(当然家にいるのとは種が異なる)は、大阪でも結構でかいですよ。あまり汚いイメージがないのでいいけど、飛ぶとかなりの迫力です。
    お名前: 題名:

天敵の休眠

関塚 (2005-12-09 (金) 09:53:10)

IPM-MLで話題になった「天敵の休眠」について語り合いましょう。
https://www.tenteki.org/ml/ipm/msg01626.html

  1. ミカンキイロは休眠するの? 藤澤 -- &new([nodate]){date}: Invalid date string;
    IPM−MLの皆様 苺農家の//藤澤ですこの12月という季節は、日も短く気温も下がり昆虫が休眠するようになると思うのですが、休眠とはどんな状態をいうのでしょうか?産卵をしなくなるとか・・・かな?ミカンキイロとククメリスの関係を見ていると、ミカンは休眠タイプでククメリスは休眠しないタイプであるように思うのですが、どうなんでしょう?無加温の苺ハウスは、露地と温室の中間でなかなか面白い環境にあるのでは、と思ったりします。
  2. Re: ミカンキイロは休眠するの? 本多健一郎@野菜茶研 -- &new([nodate]){date}: Invalid date string;
    休眠とは,昆虫などが不適な環境を乗り切るために発育を特定の段階で自ら停 止したり,繁殖を止めることです。かなり特殊な生理状態になる場合が多く, 温度条件が好適でも発育や繁殖をしなくなってしまいます。モンシロチョウの 越冬蛹やカメムシ成虫の繁殖休眠などが具体例です。モンシロチョウの越冬蛹 は,一定期間の寒さに当たらないと休眠から覚めません。越冬しているカメムシ成虫も温度が上がれば動き出しますが,繁殖を開始するのは春からです。これに対して,温度が下がって摂食活動や繁殖率が低下することは,休眠とは 呼びません。単なる発育の停止や停滞,繁殖の休止と表現され,温度条件が好 適になればそのまま発育や繁殖が再開されます。ミカンキイロは休眠しないので,温度の低下に伴って活動が不活発になるのだ と思います。比較的低温に強い虫です。ククメリスについては良くわかりませんが,昆虫やダニの種類によって活動で きる温度条件の幅が異なりますので,低温条件でも動き回ることができる種類 もあります。冬に野外で見かけるフユシャクという蛾は,活動できる温度の範 囲が他の昆虫よりも低いので,冬の寒い時期でも夜飛ぶことができます。
  3. Re: ミカンキイロは休眠するの? 生物研の野田 -- &new([nodate]){date}: Invalid date string;
    野生のククメリスには温度や日長によって休眠する系統がいますが、市 販されている虫は藤澤さんのご推察の通り、休眠しない系統です。文献 では幼虫が発育できる最低気温は7.7℃ということになっていま すが、実際にはもっと気温が上がらないと繁殖は無理でしょうね。
  4. ナミヒメハナカメムシの休眠 河野@野菜茶業研究所 -- &new([nodate]){date}: Invalid date string;
    ナミヒメハナカメムシについては、幼虫期の短日条件で雌成虫が生殖休眠(卵巣が成熟しない)に入ることが知られています。地域が異なれば休眠に入る臨界 日長も異なり、緯度が高い地域のものほど長い日長でも休眠に入る(休眠に入りやすい)ことがわかっています。日本のヒメハナカメムシ類は短日でも雄は休眠に入らず、冬が来る前に交尾をして冬の間に死んでしまいます。冬を越す//のは交尾を済ませた雌だけです。越冬 場所はまだよくわかっていないと思います。日本でヒメハナカメムシ類が調べ始められた頃は、もっとも普通にみられるナミヒメハナカメムシが研究の中心でしたが、ご存知のようにタイリクヒメハナカメムシの方が休眠にはいりにくいことがわかってきましたので、製品化されたのはタイリクヒメハナカメムシのほうです。足りないところがありましたら補足をお願いします。>みなさま
  5. ハナカメの休眠 大阪梅澤 -- 2006-01-06 (金) 11:41:40
    水なすの囲いこみで調査したときに、初夏〜初秋までアザミウマが少ないのに、10月中下旬になって、増加したときがありました。ナミヒメは見つかるのですが、見るからに行動が鈍く、捕獲した成虫も逃げない状態で、多分餌も捕獲していないのだろうなという感じでした。平均気温が15℃程度だったと思います。アザミウマ(ミナミキイロ)より、ハナカメの適温の方が高いような感じましたがどうでしょうか。
  6. 休眠と越冬 FUJISAWA -- 2006-01-13 (金) 23:05:56
    ミカンキロにしろミナミキロにしろ、休眠はしないのだけれど、越冬するために、ある一定の場所に集まる。そこは、ハナカメムシが越冬する場所ではなく、ククメリスカブリダニが越冬する場所だったのではないでしょうか? 低温の冬にアザミウマを減らせる天敵はククメリスで効果大だと感じています。
  7. >5 tea-farm -- 2006-01-18 (水) 20:33:37
    何時の事例なのか気になりますが、たしか'03年の秋はこちらでも10月以降にウマが多発し、最終的に12月初旬まで殺虫剤を散布した経過があります。
    この年は、各種害虫の発生が異常な年で、夏に秋の虫が突然多発し、秋に夏の害虫がぶり返す年だったと思います。ウマは通常の8月の多発が少なく、7月中旬から末のピークの後、9月までピークがなかったと記録しています。その後の発生数の方が夏より多かった年だったと"記憶"しています。
    稲刈り以後にウマが増えるとか、カメムシ類全般が減るのは、イネが無くなるからではないか?等と思っています。
    その前に、イネでは防除されているわけですが、雑草にいた子達も行き場が無くなるのではないかと思ったりしています。
    #あまり理論的な話ではないので、後半は流して下さい。
  8. 5の補足 大阪梅澤 -- 2006-01-24 (火) 12:03:52
    03年は大阪ではアザミウマが妙に少ない年でした。10〜11月が暖かく、11末まで水なすが収穫できた年でした。04と05は相当なアザミウマ多発年でしたが、囲い込みの効果は抜群でした。イネとカメムシの関係はtea-farmと同感です。刈り取りが始まると、いろいろなカメムシ君が飛来してきます。
  9. 近くでもかなり違うんですね tea-farm -- 2006-01-24 (火) 20:09:02
    梅澤さんのところと、ウチではウマ(作目も違うけど)の発生が逆転しています。
    秋に暖かく、雨が少ないとウマは増殖し続ける様に思いますが・・。(ミナミキイロとチャノキイロでは性向も違うとは思いますけどね)
    どちらかというと、04、05は定時のピーク以外でのウマの発生は少なかったです。
    使用した農薬の種類が03と04以降では大きく異なるので、単純に比較するのは無理がありますが、周囲からの影響の方が大きいという前提ってことで。
    周囲に水稲があると、刈り取り前後で虫の相(というのかな?)が大きく変わりますね。
    茶の場合、ヨコバイと言えばチャノミドリヒメなのですが、稲刈り後はもっと大型のヨコバイ類が侵入していることが"ママ"あります。加害しているのかどうかは気にしていません←増えはしませんから。
    スレタイからはかなりずれてしまいました。失礼。
    お名前: 題名:

単食性の意義 質問箱/7 より

生物好き (2005-11-12 (土))

Q2 単食性よりも広食性の方が自然選択的に有利に見えるが、なぜ単食性昆虫の方が多く存在しているのか。メリットーデメリットの観点での説明は?の答えがとても知りたいです。単食性の生物の生物学的意義に不思議を感じています。よろしくお願いします。
(注)上記の「Q2」は食性のページにあるリンクです。(この注はSekizuka)

  1. 発言移動FUJISAWA -- 2005-11-13 22:29:20 (日)
    面白そうなので、参加させてください。農家で昆虫について詳しく習った訳ではないので、解答ではなく答案として書きます。この答えは、トレードオフが正解なのでは? 単食性昆虫は他の昆虫より生存率を上げようとして広食性を失い、広食性昆虫は生存率を上げようとして単食性を失った。つまり、単食性と生存率、広食性と生存率はそれぞれトレードオフの関係にある。この解答でどんなもんでしょう?
  2. 発言移動 FUJISAWA -- 2005-11-13 23:41:58 (日)
    生存率では、まったく具体的ではなくてダメでしたね。でも、やっぱり、単食性と広食性にとってトレードオフになる事実を集めて回答を導くと何かないかな・・・。
  3. 発言移動 Sekizuka -- &new([nodate]){date}: Invalid date string;
     「メリット−デメリットの観点」というのが1つのヒントでしょう。つまり、これだけじゃ説明できないっていう前振りですね。 まず、多くの植物は外敵に対する自衛手段として毒物を持っています。一般向けとしてはこちら、ソースが見たいならこちら(英文)を参照下さい。これらの毒物に対して、昆虫側は代謝によって毒物を無効化して対処しますが、それにはエネルギーが必要です。特定の植物にターゲットを絞る事により、代謝機構が専門化して効率的になる事はあり得そうな話です。 次に必須栄養素という観点から考えてみましょう。人間でも必須ビタミン、必須アミノ酸というのがあります。「必須栄養素の種類が少ない=自力で合成できる」方が有利そうに思えます。しかし、「自力で合成=エネルギーの無駄」という見方もあります。 最後に「特定の植物しか食べない=選択の幅が狭い」が本当か、という見方もあり得そうです。つまり、その昆虫が最初に発生した空間では、その植物が豊富だった可能性があります。この場合には選択の幅が狭いというデメリット自体が成り立たない場合もある、と言う事です。
  4. こんな研究あります S -- 2005-11-14 21:12:10 (月)
    植物は植食性昆虫から如何に身を守るか−植物と昆虫の分子生態学研究の最前線− http://www.nises.affrc.go.jp/pub/library/ibota.htm
  5. 一つの回答として S -- 2005-11-15 20:27:09 (火)
    こちら「昆虫のさまざまな情報交換」の「摂食誘引」のところをご覧ください。http://www.geocities.jp/doctor_mitsui/insect_1.html
  6. 発言移動 生物好き -- 2005-11-15 23:28:35 (火)
    ありがとうございます。つまり、メリットの一つは植物のターゲットを絞ることによる代謝機能の獲得。これは一般には毒素があり、利用する昆虫が少ない餌なら獲得競争がないので有利ですね。納得です。でも逆にその植物しか食べない(食べられない??)なら、その植物の生物量だけにかなり影響されます。共倒れになる可能性も考えられます。また、必須栄養素は各生物によって違うとは思うのですが、単食性の生物は自分で栄養を製造する体の仕組みが発達しているということなのですか?…単食性生物は、それだけで本当に大丈夫なのか心配に思ってしまいます。昆虫ではないのですがパンダはあんなに大きいのにササだけでいいとは不思議です。広食性の方がたくさんの栄養を獲得でき、活発に活動できそうなのに。(これがデメリットですかね?)昆虫以外の生物では、単食性より広食性の方が多いように思いますが…単食性の例として、パンダ(ササ)、コアラ(ユーカリ)、カイコ(桑)…他に何かありますか?最後に、トレードオフというと、交換ということですよね。Sekizukaさんのおっしゃるように、単食性・広食性のメリットとデメリットを並べてみたら、つまりトレードオフということにたどりつきそうですね。あるなしクイズみたいに…。
  7. 発言移動 FUJISAWA -- 2005-11-16 00:59:06 (水)
    だんだん、面白くなってきて思うことを一つ。農家を悩ませる害虫には、広食性の昆虫が多いと思います。ワタアブラムシ、オンシツコナジラミ、アザミウマ、ホコリダニ等。等と書きましたが、これらの害虫が苺の害虫の99%をしめていると感じます。でも農地(苺ハウス)の外では、そんなこと無いのにね。農家は、広食性昆虫に貢献しているって事かな? 農家は、広食性昆虫を大切にしすぎたのかも知れないなあ・・・。
  8. 専業者と兼業者 ARMY-ANT -- 2005-11-16 17:58:54 (水)
    スペシャリストとジェネラリストの話です。単一の植物を食べようとしたときに、それを代謝する、または解毒するシステムは、単一ですみますが、複数の植物に対応しようとすると、その数に相当する処理システムを昆虫が持たないといけなくなります。そこから考えると、コストの面から考えて、単色性の昆虫が増える傾向にあるということになります。しかしながら、単食性だけが現存するわけではなく、広食性の昆虫も自然界に存在するということは、コストをかけても存在できるニッチ(生息可能な空間、時間)が存在するということになります。どういうことかといいますと、単純な話、単一の植物があたり一面豊富に存在するところでは、問題なく単食性の性質が進化する(増える)傾向にありますし、さまざまな植物が入り乱れて生えているところでは、広食性の昆虫の独壇場になる傾向があるのでは?ということだと思います。「植物を食べるのに必要な体の機能・構造を保有するコスト」と「えさ量の減少リスクの回避コスト」のトレードオフです。
  9. 6への回答例 Sekizuka -- 2005-11-16 18:55:50 (水)
    広食性というと何でも同じように食べられる様に見えます。しかし、こういう考え方もあります。食べ「られる」ではなく、食べ「なきゃならない」。人間を例にとりましょう。まさに雑食生物ですが、バランスが大切です。江戸時代に「江戸患い」という病気がありました。今で言う脚気です。白米とタクアンと言った食事を続けているとなったそうです。必要な栄養素を違う餌から得ている場合、どれか1つでも入手できなくなったら御陀仏という考え方もできると言う事です。
  10. 7への回答例 Sekizuka -- 2005-11-16 19:06:23 (水)
    確かに広食性の方が有利な状況を作ったと言えるかもしれません。FUJISAWAさんが挙げている例はいずれも抵抗性が発達しやすい虫です。ARMY-ANTさんが8で言っているように、単食性は特定の毒に特化したスペシャリストと言えます。特化しすぎて、他の毒(農薬)に対応できなくて畑では滅びつつあると言えるかもしれません。
  11. 袋小路 ARMY-ANT -- 2005-11-16 19:26:17 (水)
    10でSEKIZUKAさんがおっしゃったとおり、スペシャリストは進化の袋小路にはまってるので、特定の植物への偏食のあまり、農薬がまかれても、特定作物から離れて暮らすことができず、死に絶える、というシナリオが考えられます。広食性のものが多いと感じるのは、集中攻撃された単食性昆虫の空いたニッチに、ふらふらと広食性の昆虫がやってきて、農薬がまかれたりしてやばくなっても、またふらふらとどこかにいってほとぼりを冷ます、見たいなことになってるからじゃないかなぁ。
  12. 有利・不利 生物好き -- 2005-11-16 21:50:59 (水)
    9の意見なのですが、食べ「なきゃならない」というのは、必要な栄養分が単食性生物より多いということですよね。いろんなものを食べなきゃ補えない。そうでなければ生きていけない。それって、不利なことなんでしょうか?どちらがより進化した生物なのか…?私は、生き残るために考えた手段が広食性であったか、単食性であったかということだけで、どちらも同じ段階なのではないかと考えています。また、改めて「単食性(広食性)の生物学的意義」はどのように考えますか?意見を聞かせてください。
  13. 生存戦略 ARMY-ANT -- 2005-11-17 09:41:44 (木)
    「単食性(広食性)の生物学的意義」というのは、まさに、適能適所だと思います。生物の生存戦略は万能ではないので、戦略の意義というと、その場所に最適な生き方を環境が生物に行わせているということになるのかもしれません。生物は自分の戦略を自らが考えて実施しているわけではなく、隣のやつよりもコストをかけずにえさを多く摂り、より多くの卵を残せた個体が、より多く、世代を超えてその特徴を伝えていきます。あまり移動しないで生活に困らない場所では、単食性昆虫が増え、植物が混生していて、単食性だと、頻繁な移動をしなければ十分なえさが得られない場所では、広食性が増える傾向にあると考えます。もちろん、移動コストと広食性のレベル(何種類の植物を食べられるか?)は、トレードオフの関係にあります。その生物が「たべなきゃならない」状態になっているのは、生物側が準備した性質ではなくて、自然環境の制約(植物の分布の仕方、気候等)や他の生物とのニッチ(縄張り)の奪い合いによる結果だと考えるといいかとおもいます。地球上の生物は同じ時を過ごせているということから、生存能力の上での優劣はないと考えます。優劣があるとすると、特定の場所、たとえば北極のような寒いところでは、耐寒の能力を持っている生物のほうがより優勢ですし、水中では陸とは違った栄養の摂取方法が必要であるといった感じです。したがって、より進化した生物は?というのは能力の優劣はつけにくいですが、通常、時間軸で見たときに、生物の特徴は「単純」から「複雑」へ変化すると考えられていますから、そういう意味では、広食性の性質のほうが単食性に比べ、より後に発現してきた生物の性質だと思われます。最近、数を増やし続けている郊外型の巨大なショッピングモール。中には、食料品、衣料品、電化製品と、無いものはないくらい多様な商品が売られている広いスペースに併設して、衣類、文具、食品の専門店が軒を連ねています。それぞれの隙間をうまく補完しあって、モール全体の収益性を向上させているのは、「単食性(広食性)の生物学的意義」と関連が深いように思います。
  14. 生物学的意義 生物好き -- 2005-11-17 23:56:08 (木)
    13の意見に対して…とてもわかり易い説明でうなづけました。最後の箇所なのですが…ショッピングモールの「それぞれの隙間をうまく補完しあって」という例はわかりやすいのですが、「モール全体の収益性を向上させている」の収益性とはどういったことですか?生態系を成り立たせるということだとは思いますが、イメージがわかないので具体例があれば聞きたいです。ショッピングモールなら多くの店を構えることでより多くのお客さんに来てもらうことが出来て、売上が期待できます。あと…「意義」つながりで疑問なのですが…草食動物の意義はどのように考えますか??パンダは起きている時間はほとんどササを食べているそうです。それ以外はエネルギーの消耗を押えるために寝る。ササはカロリーが少ないから食べ続けなくては生きていけない。どうして効率のよい肉食を選ばないのか?これも単食性と同じように考えて、ニッチや餌の獲得競争を避けてのことなのでしょうか。そのためにセルロースを分解する機能を持った。(パンダはもともと肉食らしく、馬などの草食動物より栄養吸収効率が極端に少ないみたいです。)そう考えると、生物は種の保存にのみ生きているみたいですね。人間も最終的にはそうなのかもしれませんが。…しかし、肉食の単食性は聞きませんね。存在するのでしょうか?
  15. チリカブリダニは単食性? FUJISAWA -- 2005-11-18 01:34:46 (金)
    14の意見に対して、チリカブリダニは単食性の肉食でしょうか? 他のカブリダニがいろいろな虫や花粉を食べて生き残るのに対して、チリはハダニだけ、生き抜くにはリスクが大きそうだなあ。でも、ハダニを攻撃する力は確かに強い。あ、そうだ。共食いをするので単食ではありませんね。
  16. ショッピングモール ARMY-ANT -- 2005-11-18 09:15:04 (金)
    ショッピングモールの収益性とは、その場所でのエネルギー循環が高いレベルで維持される、というようなイメージでかきました(わかりづらくてすいませんです、)。その場所から植物も虫もいなくなってしまう方向ではなく、健全な物質循環が高効率で営まれ、虫がたくさんいて植物をたくさん食べ、たくさんの糞をするから植物もたくさん生える、という感じです。収益性というか、アクティビティーですかね。
  17. パンダ ARMY-ANT -- 2005-11-18 10:06:14 (金)
    セルロースを分解する能力をたまたま獲得した生物が、そこに大量に存在する笹を食べ物として利用することができ、その結果、繁栄して現在に至っている、と考えてください。結果的に、生物は種の保存のためにいきている、ようにみえますが、厳密にいうと、種の保存を効率よくできた者だけが、生き残って、現存種として成立しているということになります。肉はエネルギー効率がいいように見えますが、獲得するために獲物を探したり、追いかけたりするのに多くのエネルギーが必要となります。草は、ご指摘のとおりエネルギー効率はわるいですが、逃げたりしないので獲得は比較的容易です。生物の生存戦略は環境によって大きく影響を受けます。その場所にシマウマがたくさんいれば、そのシマウマをエネルギーとするライオンのような肉食獣が出現し、笹が多い場所にはそれを食べるパンダのような動物が出現し繁栄します。シマウマが多い場所でパンダは生きられないし、笹藪のなかではライオンは死んでしまうでしょう。先客のいないエサがあれば、それを利用して生活をしようとする動物が自然と出現してくるのは、人間の経済活動と同様です。
  18. ARMT-ANT -- 2005-11-18 10:16:06 (金)
    動物の筋肉の主成分は、アクチンとかミオシンとかで比較的似ているので、食べるほうも微妙な味の選り好みがなければ、どんな肉でも食べられる(消化・吸収できる)んじゃないかなぁ、たぶん。特定の種の肉しか食べない肉食獣がいるとすると、単に生活圏にそのエサしかないか、もしくは、狩るのに特殊な能力が必要で体の形とかが変化してしまって、それしか食べられなくなったとか。ライオンとかチーターなんかでも、短距離専門とか、獲物を押し倒す時の力なんかの関係で、ある程度獲物の種類が決まっているということも聞いたことがあります。
  19. 生物好き 食性 -- 2005-11-18 23:55:20 (金)
    ショッピイングモールの意味、よくわかりました。また、餌獲得に必要なエネルギーと食物のエネルギー効率の説明もよくわかりました。ありがとうございます。難しい話かもしれませんが…例えば18の「セルロースを分解する能力をたまたま獲得した生物が、そこに大量に存在する笹を食べ物として利用」はパンダ的には受身ですが、「利用したいから、分解機構を獲得した」というように積極的な進化は考えにくいでしょうか??また話は戻りますが、広食性と狭食性、少食性と多食性、単食性と雑食性は対になる言葉であっていますか?それぞれの定義や生物の例を知りたいのですが、よくわかりません。そもそもこれらの区分は主に昆虫学で利用されるものなのでしょうか??
  20. 19への回答1 Sekizuka -- 2005-11-19 21:26:36 (土)
    進化は無作為に起こりますので「積極的な進化」は考えられません。
  21. 19への回答2 Sekizuka -- 2005-11-19 21:34:14 (土)
    その組み合わせで大雑把に対になっています。ただし、割と古い表現なのだと思います。例えば「食べる餌の種類が何種類から広食性と言うのか」と言った定義はありません。区分自体は他の生物学でも広く使われています。「種(しゅ)」の概念と同様に科学の進歩とともに微妙になって来た表現だと思うのですが、感覚的に通じ易いので廃れないのですかね。
  22. 15への回答 Sekizuka -- 2005-11-19 21:48:36 (土)
    チリカブリダニの餌は、ハダニではなく、ハダニ類ですよ。ハダニ類というとハダニ科、フシダニ科、ホコリダニ科、コナダニ科が含まれます。全部を均等に食う訳じゃないと思いますが、結構、広くて豊かでは?
  23. 18と21の補足 Sekizuka -- 2005-11-19 21:56:31 (土)
    草食性動物が肉の類を消化できない訳では無い例として、肉骨粉があげられますかね。また、食性のページにリンクがある様に、体内寄生菌で後天的に食性が変るものもいます。その辺を考えると食性とは「消化できる能力」+「解毒(代謝)能力」+「嗜好性」の要素があると考えても良いかもしれません。
  24. 肉骨粉/ 生物好き -- 2005-11-19 22:53:19 (土)
    草食性動物が肉の類を消化できない訳では無い例としての肉骨粉について、詳しく教えて欲しいです。また、「広食性と狭食性、少食性と多食性、単食性と雑食性」について何か参考になる資料があれば教えてください。
  25. 19について ARMY-ANT -- 2005-11-21 13:06:31 (月)
    親から子に伝わるものは、基本的にはDNAという物質のみです(例外部分はありますが)。ある人が、いいバケットボールプレーヤーになりたくて、牛乳を飲んだり、鉄棒にぶら下がったりして身長が伸びたとしても、それはあくまでも外見だけのことで、DNAには記録されることはありません。故に、子供にも伝わりません。獲得形質は遺伝しない、という言い方をします。
  26. 24について ARMY-ANT -- 2005-11-21 13:15:05 (月)
    肉骨粉は、牛や豚などの家畜から商品となる肉の部分を取り去った残りの骨や内臓などを圧縮乾燥させて砕いた、文字通り、肉と骨の破砕片で、これらは家畜のえさになることから、草食性である家畜が肉を食べて栄養とすることがありうるよー、といってるのだと思います。
  27. 能力と嗜好性 生物好き -- 2005-11-21 20:27:40 (月)
    肉骨粉についてわかりました。草食動物でも肉を消化できる仕組みをちゃんと持っているのですね。興味ぶかいです。…にも関わらず草を選ぶのには、やはり食物の獲得しやすさやニッチが関係しているのですよね。また、23番にもありますが嗜好性も関係ありますよね。人間は雑食なので説明に適さないかもしれませんが、食べられるが好きではない食品は誰でもあります。でも野生の生物はアレルギーで食べれない食品があることはないですね。自然の生活から離れた人間独特の症状なのでしょうか。あと…23番の体内寄生菌による食性の変化はどう考えればいいですかね?また「消化できる能力」と「解毒(代謝)能力」とはどう違うのでしょうか??最後に確認ですが、単食性の生物はたいていが毒をもつ植物を食べていることになるのですか??たくさん質問してすいません。
  28. 嗜好性 ARMY-ANT -- 2005-11-22 11:27:27 (火)
    野生の生物でも、食べられるが好きではない食品というのはあると思います。ただ、われわれのように食べ物を選べる豊かな環境に生きているわけではない自然界の生物にとって、最も好みに合う食べ物だけで生活できる生き物はまれではないかと思います。また逆に、えさの豊富な場所では明らかな生物の嗜好性の存在が多く報告されています。たとえば、北海道に生息するエゾアザミテントウはチシマアザミを食べるのですが、詳細に調べると、品質がまばらなチシマアザミの中でも、自分の子供がうまく成長するような株の葉を選んで食べていることがわかっているようです。
  29. 消化と解毒 ARMY-ANT -- 2005-11-22 11:34:12 (火)
    消化とは、その後の消化物を栄養として吸収するための前処理ということです。解毒とはまさに、毒の危険性から解かれるということで、毒を分解して、その毒性を無くすというだけの意味です。
  30. アレルギー ARMY-ANT -- 2005-11-22 11:48:42 (火)
    幼児期に多くのペットと生活した子供のほうが、免疫系が十分に形成され、アトピーになりにくいとか、排気ガスが花粉症を活性化させるとか言う報告等があるようなので、アレルギーは森から離れ、自然をないがしろにする人間へのしっぺ返しかもしれません。
  31. 27末への回答 Sekizuka -- 2005-11-22 18:20:24 (火)
    毒かどうかは、生物の種類によって違います。(量も影響有り)
    単食性生物にとって、普段餌にしている植物は基本的に毒ではないはずです。
    それが他の生物にとっては猛毒である事もあります。タバコの持つニコチンは大抵の生物に猛毒ですが、タバコの害虫はたくさんいます。ニコチンへの抵抗方法は色々あるようです。(参考リンク)
    また、3でリンクの貼った先にある通り、人間が普段食べている普通の農作物も毒(発ガン性物質)が含まれています。ガンの場合、発現時期が遅いので自然選択が働き難いと考えられます。
  32. 毒と単食性 ARMY-ANT -- 2005-11-24 10:05:34 (木)
    毒は昆虫にとってハードルのようなもの。ハードルを越えた先が他の昆虫が手をつけていない新天地だとすると、単食性でもやっていけるといえるし、そのハードルを越えるために、他の機能を捨てて特殊化、専業化したとすると後には引けず、これまた単食化する可能性があると思います。(ここで書いた、「捨てた」、「越えた」の表現は、あくまでも結果を説明する擬人化であり、昆虫自身が積極的に何かをするということではありません。)
  33. 単食性昆虫とは FUJISAWA -- 2005-11-26 22:28:07 (土)
    あの、質問です。単食性昆虫とは、どんな昆虫があるのでしょうか?特に農業分野でお願いします。
  34. 33への回答 Sekizuka -- 2005-11-27 16:39:47 (日)
    単食性の定義にもよりますが、、、
    「アブラナ科」ぐらいの括りで良ければモンシロチョウもそうですかね。
    もっと狭いところでは、キウイヒメヨコバイは今のところ、キウイ以外に寄生植物が見つかってないようです。
  35. 22と34の捕捉 Sekizuka -- 2005-11-27 16:50:08 (日)
    よくよく見たら、FUJISAWAさんは「単食性←→肉食、草食」という定義で使っているようですね。(私も食性のページではそう書いてる訳だが)この定義では、カブリダニは肉食の単食性で良いと思います。私の22が間違いですね。(すると34は狭食性昆虫の例かな)
  36. 単食性と毒 FUJISAWA -- 2005-12-18 (日) 22:17:50
    最近思ったことです。 単食性が有利なのは、毒を栄養に出来たこと。その毒が他のどの生物にも分解できなくて毒であること。広食性が有利なのは、いろいろな毒を栄養に出来たこと、でも他にも広食性生物が生まれて競争が始まった。で、より広食性が有利になった。こうなると、害虫の農薬抵抗性と、広食性の生物が重なって見えて来ます。広食性の害虫(こんな言い方があるのかな?)に対等に戦える物は、やはり単食性の昆虫や単食性でないと分解できない毒かな? でも、それが人間にとって安全でないといけないんだなあ・・・。  などと、思いました。
  37. 単食性と広食性の昆虫 FUJISAWA -- 2006-01-02 (月) 01:01:43
    あの、変な話ですが、もし無人島に漂着して食料を探すとき、単食性の昆虫の食べた植物より、広食性の昆虫の食べた植物を食料にした方が良いと言うことかな?多種の虫食いが安全か?
  38. それは難題ですね Sekizuka -- 2006-01-02 (月) 23:17:28
    現実的に考えるとどうでしょう?
    知っている植物を探した方が早いし、全く未知の生態系であれば単食性かどうかを見分けるのが困難そうです。
    傾向としてはあるかもしれませんね。
  39. いろいろな虫が付きやすい植物、付きにくい植物 FUJISAWA -- 2006-01-04 (水) 00:33:42
    あの、虫に食べられる植物。
    多種の虫に食べられる植物は、不利か?
    単種の虫に食べられる植物は、有利か?
    なんていう課題は、どんなもんでしょう?
  40. >39 Sekizuka -- 2006-01-05 (木) 02:22:17
    難問ですね。(^^;)
    野生の植物に関して言えば、長い進化の過程を潜り抜けて来た猛者なので、何らかの方法で対処しているものと思われます。「農業経営上」という事で考えれば判ると思いますが、要は加害される総量の問題が主だと思います。
  41. 経営学でしょうか MIYATA(ARMY-ANT改) -- 2006-01-06 (金) 09:42:12
    関塚さんがおっしゃられるとおり、もうかりまっか、ぼちぼちでんなぁ、の世界だと思います。環境に適応して切磋琢磨している、植物、昆虫にとって急激な「儲け」は不安定さを引き起こすので、永い時間をかけて、「ぼちぼち」になってきていると思われます。故に、有利、不利を論じるのはなかなか難しいと思われます。ただ、農家の方が対処するという面から考えると、敵が少ない作物の方が管理しやすいのかも知れません。
  42. >41 時計の振り子 FUJISAWA -- 2006-01-15 (日) 20:53:08
    MIYATAさんの”環境に適応して切磋琢磨している、植物、昆虫にとって急激な「儲け」は不安定さを引き起こすので、永い時間をかけて、「ぼちぼち」になってきていると思われます。”から時計の振り子の話を思い出しました。環境問題がいろいろ論じられるのだけれど、環境とか生態系は、時計の振り子と思って良いのでしょうか? 振り子の幅が大きいと問題も大きそうだし、本当は振り子の長さをコントロールしていること(そんな概念があるのか分からないのですが)、その事が問題なのか? などと思いました。でも振り子の長さはそう簡単に操作できない物でしょうかね。
  43. >42 振り子 MIYATA -- 2006-01-18 (水) 09:48:03
    ある事象(虫の個体数や適応力など)には真の価値みたいなものがあって、時間の経過にしたがって振り子のふり幅を小さくしながら収束していくという前提があると考えられます。ただ、真の価値自体もそれを取り巻く環境の変化により変動していくので、ふり幅が小さくなる前に常に新しい真の価値を追いかけて安定しないというのが、個体数であったり株価であったりするのだと思います。他の動物と違い、人間は自らの環境を急激に変化させることができる唯一の生物であると思われます。これを振り子の長さに置き換えたとしても、生態系全体からすれば、コントロールという神様的な役割というよりも、多少暴走列車のような印象なのかもしれません。
    お名前: 題名:

談話室/昆虫の生態


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Last-modified: 2009-07-10 (金) 22:05:52