「病院への見舞いに花は禁止?」
和歌山県立医大病院では今年4月から病室への花(生花、鉢物、ドライフラワー)の持ち込みを禁じたそうです。その理由は2つあり、1つは花粉アレルギー対策ですが、もう1つは花が感染症の原因になる可能性です。このような動きは全国的に広がっており、病院内の花屋が閉店になるところも出ています。
日本感染症学会のQ&Aによると、花瓶中の緑膿菌(細菌)と、植物表面のアスペルギルス属(カビの一種)が挙げられています。
これらの菌類は確かにヒト感染症の原因菌ですが、実際にはあまり感染力が強くないとされています。実際に前述のQ&Aでも「免疫不全(移植手術による免疫抑制剤使用など)がなければ感染源とならない」としています。また、(独)花き研究所の試験によればメジャーな花保ち剤には緑膿菌の抑制効果があるようです。
花粉アレルギーに留意する必要がありますが、花を見て癒されるという患者さんの声も含めて関係者に伝えていただければ、と思います。