寄生蜂 (キセイバチ, キセイホウ)
parasitoid wasp
昆虫やクモ類に寄生する習性を持つハチ類
高次寄生蜂、寄生性、捕食性
分類区分 | 分類 | 説明 |
寄主の状態による分類 | 卵寄生 | 寄主が卵の状態に対して寄生するもの |
幼虫寄生 | 寄主が幼虫の状態に対して寄生するもの | |
蛹寄生 | 寄主が成虫の状態に対して寄生するもの | |
寄主との数的分類 | 単寄生 | 一頭の寄主に一頭が寄生するもの |
多寄生 | 一頭の寄主に複数頭が寄生するもの | |
過寄生 | 本来は単寄生のものが、一定条件下で複数頭寄生するもの | |
寄生部位による分類 | 外部寄生 | 寄主の体外に寄生するもの |
内部寄生 | 寄主の体内に寄生するもの。一般に内部寄生の方が生理的適応(寄主の生体防御機構を調節するなど)をより必要とするため進化上は後発と言われている | |
寄生後の寄主の状態による分類 | idiobiont(殺傷寄生者) | 麻酔か殺傷により寄主が活動できなくしてから寄生するもの |
koinobiont(飼い殺し寄生) | 寄主が摂食と成長を続けながら寄生するもの。一般にkoinobiontの方がより進化の進んだものとされ、寄生の際に寄主の変態や生体防御機構を調節する物質を注入する事例が多い |
分類群 | 主要属 | ||
Ichneumonoidea (ヒメバチ上科) | Braconidae (コマユバチ科) | Aphidiinae (アブラバチ亜科) | Ephedrus |
Praon | |||
Aphidius | |||
Lysaphidus | |||
Lysiphelebus | |||
Diaeretiella | |||
Tryoxys | |||
Binodoxys | |||
Lipolexis | |||
Chalcidoidea (コバチ上科) | Aphelinidae (ツヤコバチ科) | Aphelininae | Aphelinus |
Protaphelinus | |||
Encyridae (トビコバチ科) | Encyrtinae | Syrphophagus | |
Pteromalidae (コガネコバチ科) | Asaphinae | Asaphes | |
Pteromalinae | Pachyneuron* | ||
Euneura | |||
Coruna | |||
Cynipoidea (タマバチ上科) | Charipidae (ヒメタマバチ科) | Alloxystinae | Alloxysta |
Phaenoglyphis | |||
Ceraphronidea (クロバチ上科) | Megasphilidae (オオモンクロバチ科) | Megaspilinae | Dendrocerus |
【出典】
「アブラムシの一次及び二次補食寄生バチ」(植物防疫)第56巻第10号415頁より
著者:京都府立大学大学院農学研究科応用昆虫学研究室 高田肇・巽えり子