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19回(千葉大会)
バラでのチリカブリダニ利用の普及(2年目)
○関塚知己(神奈川県農業技術センター普及指導部)
- 昨年(1年目)の経緯
若手のリーダーと図り、取り組みを始める。事前準備として、県養液耕研究会で浜村徹三氏の講演会を開催したところ、他に2名の実施者が出て計3名で始める。初春から梅雨までをターゲットとして実施したところ、3名とも概ね成功。
この成功を元に6名に実施者が増え、スタートも秋から始めてみました、、、
- 2年目は大混乱
平成20年秋は気温の低下が早く、しかも天候不順で寡日照気味だった。このため、うどんこ病が多発傾向だった。また、記録的な原油高騰の影響で、冬期の暖房実施(つまり冬の収穫)が読めない状況で株の養成よりも早期収穫を重視する傾向にあった。これも、うどんこ病の多発を促した。これの対策としては硫黄の燻煙時間を長くすると言う事が多く実施された(甚だしい事例では24時間)。このため、チリカブリダニはほとんど定着できなかったようだ(放飼直後は防除効果がみられた)。たまたま感受性の低い品種が特定の棟に集中していた生産者は、そこだけ続いたが、それ以外は慣行防除に戻った。
平成21年春は引き続き天候が不順で、うどんこ病が多発傾向だった。昨年、成功した3人は3人とも春から実施した(それ以外に新規が1名)。4人ともハダニの防除は概ね成功したが、うどんこ病の防除回数が増えてしまい(硫黄燻煙は1日2〜4時間としてもらった)労力削減という当初の目的からはやや遠くなった。
- 今後の課題
なんらかの「うどんこ病」対策が必要。天敵がどうこうではなく、単純に課題として大きい。天敵と相性の良い対策であれば、更なる普及が見込める。うどんこ病感受性品種をまとめて、非感受性(比較上の)品種と対策を変えるもの一策だが、3〜5年サイクルで植え換える作物なので、直ぐには対応が難しい。また、品種の変遷が激しく、新品種は植えてみないと感受性がわからない。
アザミウマ類も、そろそろ抵抗性が発達してきている様なので油断できない。
本県は古い産地であり、国内バラ切り花栽培の歴史そのものである。それ故、多様な栽培形式をとっており、単一のメニューでは対処が難しい。様々な単品技術を組み合わせて、戸別に提示する必要がある。
- 副産物
最初から一緒に天敵利用を進めてきた若手のリーダーは、この春から「食用バラ」の生産を始めた。以前から顧客からの引き合いがあったようだが、天敵利用により合法的な生産に自信がついた為に始めたようだ。
栽培当初(春先)は、アザミウマ類に手を焼いていたが、6月ぐらいには落ち着き、その後はアブラムシが多い。また、ハバチ類の幼虫らしきイモムシなど、普段見ない虫がチョロチョロ出ている。
発表スライド†
- 表紙
- 自己紹介
去年と大体一緒(虫屋じゃなくて何でも屋ってこと)
- 昨年までの経緯
「要旨」の該当部分と同じ
- 今年の実施状況
- 反省点と今後の課題
- 年間サイクル
- 「切り上げ型」と「アーチング型」の説明
「4実施状況」の用語説明。上=切り上げ、折=アーチング、液=養液耕、土=土耕
- 重油価格の推移
去年が異常で今年が高い訳じゃない=天敵以前に戦略の練り直し
- 新聞切り抜き1
- 前スライドの拡大
- 新聞切り抜き2
「要旨」でいう副産物の説明
コメント欄†
- ふぃ〜 Sekizuka --
昨年は発表が長引いてすいませんでした。(^^;) >昨年の参加者どの
今年は早いです(w
- 添付ファイル Sekizuka --
発表に使ったスライドを添付しました。
新聞記事のスキャン画像などは削除してあります。