生物農薬(セイブツノウヤク)
biological pesticide
広義では、生物を農薬的に使用するものを指す。
今日の日本国内では、通常、農薬として登録のあるものを指す。
この場合の「生物」としては、生きている状態のもの、死んでいるもの、抽出されたもの、がそれぞれある。
また、ごく一般的には「合鴨農法」の合鴨などは含まない事が多い。
なお、特定農薬(特定防除資材)として「使用される場所の周辺で採取された(地場で生息する)天敵」(土着天敵)が認められている。このような特定農薬は農薬登録を必要としないが、一般的には生物農薬に分類されると考えて良いだろう。
定義によってはフェロモン剤なども含む事があるようだが、本稿では別とした。
分類 | 具体例 | 商品名 | 対象病害虫 | |
天敵昆虫 | コレマンアブラバチ | アフィパール、アブラバチAC | アブラムシ(ワタ、モモアカ等) | |
天敵微生物 | 生菌 | バーティシリウム・レカニ | マイコタール | コナジラミ類、ミカンキイロアザミウマ |
死菌 | BT菌結晶毒素 | ガードジェット | コナガ、オオタバコガ他 | |
混合 | BT菌生芽胞及び結晶毒素 | エスマルクDF | コナガ、オオタバコガ他 | |
拮抗微生物 | バチルス・ズブチリス | ボトキラー水和剤 | 灰色かび病 | |
天敵線虫 | スタイナーネマ・カープカプサエ | バイオセーフ | ハスモンヨトウ、キボシカミキリ |