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物理剤


Tag: 農薬 殺虫剤 ダニ IPM

概要

物理剤とは、殺虫剤のうち散布した薬剤が対象の昆虫を物理的に殺虫するものの総称である。

分類

殺虫方法による分類

物理剤の殺虫機構は大きく分けて2種類存在する。1つは有効成分が気門を封鎖することで対象昆虫を窒息させるものである。もう1つは、有効成分が対象昆虫の周囲に膜を形成することで昆虫の動きを封じ、そのまま餓死させるものである。

成分による分類

物理剤は主に2種類の有効成分に分類できる。1つは糖類及びデンプンの化合物を有効成分とするものである。このうちデンプンの化合物は沈殿を生じることがあるのでフロアブル剤同様に使用前によく振ってから使用する。もう1つは脂肪酸の化合物を有効成分とするものである。

安全性

物理剤は基本的に人体に対する毒性が低いとされる。例えば、有効成分は麦芽糖や脂肪酸、デンプンなどの食品に類似するものが多く、体内に入ったとしても代謝され安全に体外に排出される。しかし、製品によっては界面活性剤を含むため毒性が無いとは言えない。この点はIGR剤にも通じる。

注意事項

脂肪酸を有効成分とするものはその多くがエステルであるため、高温時にアルコールとして振る舞い薬害を生じることがある。特に薬剤に薬害に対する注意事項が掲示されている場合、温度障害・濃度障害ともに発生しやすいため、高温期を避けて高い倍率で希釈して散布することが望ましい。

製品例

エコピタ液剤(麦芽糖 気門封鎖)

アカタッチ乳剤(脂肪酸 気門封鎖)

サンクスタル乳剤(脂肪酸 気門封鎖)

マシン油乳剤(脂肪酸 気門封鎖)

粘着君液剤(デンプン 気門封鎖)

ムシラップ液剤(脂肪酸 膜形成)

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Last-modified: 2013-06-12 (水) 00:25:56