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ホオズキカメムシ

和名(分類):
ホオズキカメムシ(ヘリカメムシ科
学名(英名):
Acanthocoris sordidus (Thunberg) (winter cherry bug)
寄主植物:
ナス、トマト、トウガラシ、シシトウ、ピーマン、ホオズキなどのナス科、アサガオ、サツマイモなどのヒルガオ科寄生する。
形態・生態:
体長10〜13mmで、体は光沢のない黒褐色をしているが、体表灰色の短い毛が密生しているため灰褐色見える。後脚の腿節の部分が大きい。卵は赤褐色で光沢があり、葉裏適当な間隔をおいてかたまって産卵される。成虫で越冬する。カメムシを呼ぶ地域の方言の中ホウというものがある。ホウが付くので ホウズキとなったと言われている。
ホオズキカメムシ写真1
トウガラシの葉裏産まれた卵
(1999年7月9日つくばて北村實彬撮影)
ホオズキカメムシ写真2
成虫
(1999年7月27日つくばて北村實彬撮影)

“ホウズキ”の語源関する話題

 文政9年(1826)大蔵永常が書いた『除蝗録』「蝗(いなむし)の種類」という項があり、その中“ほう:稲粟其外も群集して穂を吸ふ故秕(しいな)となる其害少なからず。除方ハ松明をつくり、黄昏頃より其田の畦燈せば飛び来りてやけ死す。如此度々して除く。貝原先哲の曰ホウの漢名未詳。”と書かれている。これは恐らく、イネクロカメムシを指すものと考えられている。転じて、カメムシのことをホウ、フウ、ホー、フォー、フなどと呼ぶ地域は、西南地域の14県わたっている。
 このホウという言葉は、風鎮めの習俗と関係していると言われている。農作業使う鎌を竿の先つけ、家の隅や屋根立て、ホーとかフォーとか叫びながら風鎮めを行う地方がこれらの地域では見られるという。
 文政11年(1828)小西篤好が著した『農業余話』の上巻、“其気て生ずる虫なれば父母はなし。父母は則風なり。故風ノ字、凡虫と書くなり。古き諺万物風を以て動き、風を以て化すると云ふ。然れば冷温が父母となり、風と云ふ息を加へて終虫となる。”という記述がある。
 つまり、風がカメムシを運んでくる→風を鎮める時ホウと叫ぶ→カメムシをホウと呼ぶようなった→ホウがつくのでホウズキと呼ばれる、ということであろうか。

分類->ヘリカメムシ科
和名=ホオズキカメムシ,学名=Acanthocoris sordidus (Thunberg),英名=winter cherry bug
Web昆虫図鑑

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Last-modified: 2007-12-21 (金) 23:14:20