&size(30){キク白さび病(きくしろさびびょう)};
&size(30){キク白さび病(&property(読み,きくしろさびびょう);)};
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#contents

*概要 [#l7694cab]
//#ref(http://www.nogyo.tosa.net-kochi.gr.jp/saibai/kaki/kiku/byo_sirosabi01.jpg,wrap,nolink,right,around);
&property(英語,chrysanthemum rust);~
 キク白さび病とはキク栽培の主要病害である。本病の病原菌である'''Puccinia horiana P.Henn.'''は担子菌類さび菌目に属する糸状菌であり、Henningsにより1901年に報告されている。~
 本病菌は生活史にさび胞子や夏胞子が無く、冬胞子のみである。その冬胞子は休眠を経ずに小生子を形成する短世代種・後生型に分類される。~
 宿主体に付着した小生子は角皮侵入し、適温下では7〜10日後に葉部に黄色班を生じ、4〜7日後に肌色から淡褐色の病班に進展し冬胞子堆を形成する。冬胞子堆は通常、葉の裏側に形成される。~
 わが国のキク栽培では葉を付けて出荷するので本病は要防除水準が高い事になり、それが対策を難しくしているとも言える。

 ※病徴が見たい方は、[[こちら:http://www.nogyo.tosa.net-kochi.gr.jp/saibai/kaki/kiku/byo_sirosabi.htm]]がわかり易いと思います。
 ※病徴が見たい方は、[[こちら:http://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/dtl.php?ID=3699]] がわかり易いと思います。
// ※右写真の元ページは[[こちら:http://www.nogyo.tosa.net-kochi.gr.jp/saibai/kaki/kiku/byo_sirosabi.htm]]です。

*キク白さび病の伝染機構 [#rf566b47]
**伝染の成立する基本的環境条件 [#z58c5ce4]
+キク白さび病菌冬胞子による小生子の形成条件
++温度~
 冬胞子の発芽は、30℃で皆無、27.5℃でわずか、25℃では発芽するが小生子形成少量でかつ離脱無し。20℃で小生子形成と離脱が著しい。~
 小生子形成の上限温度は24.5℃。24.5℃での形成量は極少量であるが24℃では飛躍的に増加した。&ref(fig_01c.jpg,noimg,図1参照);~
 下限温度は明かでは無いが、0℃でもわずかではあるが形成される。&ref(fig_02c.jpg,noimg,図2参照);~
 小生子形成量が多かったのは10〜23℃、特に15〜20℃で著しい。小生子形成までの所要時間は15〜24.5℃で2〜4時間であるが、温度の低下につれ長時間を要し、10℃では4〜6時間、2.5〜5℃では6〜8時間、0℃では10〜12時間を要する。~
 また、形成持続期間をみると、0〜24℃までは24時間以上にわたった。しかし、24.5℃では初期の数時間のみであった。
++湿度~
+++室内実験(20℃、プリント法)~
 冬胞子堆表面に水膜が無い場合、R.H.100%でも小生子はほとんど形成されない。表面に水膜がある場合は、3時間後からR.H.93%以上で多量の小生子が形成された。形成時間は湿度が高いほど長く、R.H.87%で6時間、R.H.95%では12時間にわたった。(表1参照)~
+++野外実験~
 調査時間帯に降雨のあった10日間のうち9日間で小生子を検出した。結露のあった28日間のうち27日間で小生子を検出した。一方、降雨又は結露の無い日には検出されなかった。(表2参照)
++光線~
 0.02mmの透明ポリエチレンフィルム(UV吸収剤無添加)で蓋をしたペトリ皿を明所(直射日光を避けた窓際2,000〜4,000lux)と暗所において比較した。小生子形成量は生葉上、枯死葉上いずれの冬胞子堆についても明所と暗所で差は無かった。
+キク白さび病菌小生子の発芽条件
++温度~
 &ref(fig_03a.jpg,noimg,図3);は各温度における小生子の落下24時間後の発芽率、発芽開始と発芽率90%に達するまでの所要時間を示している。~
 小生子の発芽率は0〜24.5℃で90%以上だが、26.5℃では全く発芽しない。10〜24.5℃では2時間以内で発芽率90%に達する。10℃より低温では発芽は遅くなり0℃では発芽率90%まで9時間を要する。
++湿度~
 小生子はR.H.93%以下の場合、全く発芽しなかったが、R.H.95%以上では良く発芽した。&ref(fig_04a.jpg,noimg,図4);~
++光線~
 小生子は明所、暗所ともに1時間後に過半数が発芽し、2時間後に発芽率90%に達した。自然条件下でもしょうど4,500lux以下では影響無いと思われる。(表4参照)~
+キク白さび病菌小生子の宿主体への侵入条件~
++高湿度条件における小生子の生存条件~
//<ここから>
++比較的低湿度条件における小生子の生存期間~

**キク白さび病菌小生子の伝播方法と宿主体への侵入部位 [#xe324b16]
+小生子の伝搬方法
++キク群落内における伝搬
+++小生子の微気流による浮遊性~
+++浮遊小生子による供試植物への摂取~
++結露時におけるキク群落内の温度分布~
+キク群落外における伝搬~
++伝染源の周囲におけるキク白さび病の発生方向と風向との関係~
++キク白さび病が伝染する気象条件における風速~
++伝染源からのキク白さび病の発生範囲~
++周辺の伝染源によるキク白さび病の発生~
+小生子の宿主体への侵入部位~
**キク白さび病菌小生子の宿主体への感染方法 [#mdba67be]
 
**夏期の高温気象条件におけるキク白さび病の発生減少 [#fbb52f6b]
 
**キク白さび病菌の生活史と生活環 [#p25551a8]
*キク白さび病の防除方法 [#jcefffc1]
 この項目については使用農薬等も古い事もあり、マニュアルとの関連もあるのでタイトル紹介程度にとどめるかも。~

*出典 [#mac8f8c0]
-[[「キク白さび病の伝染機構と防除に関する研究」山梨県農業試験場研究報告(特別号)S58年:http://www.affrc.go.jp/agrolib/RN/0000026385.pdf]]
//-[[「キク白さび病の伝染機構と防除に関する研究」山梨県農業試験場研究報告(特別号)S58年:http://www.affrc.go.jp/agrolib/RN/0000026385.pdf]]
-[[キク白さび病の伝染機構と防除に関する研究 - 山梨県農業試験場研究報告(特別号, 1983):http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010290961]]

-[[キク 白さび病 - 日本植物病名データベース:http://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_pl_diseases_detail.php?id=4320]]

*コメント 、改訂履歴等 [#x0028588]
 出典はこの病害の言ってみれば「底本」。これを読まずしてキク栽培を語るなってなぁもんだ。~
 これが概略終わったら[[天敵利用マニュアル]]にキクのページを作ってみようかな。


+''とりあえず'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-09-28 (水) 19:36:08};}; &br; とりあえずページ作成。
+''やってみたら時間かかるかも'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-10-02 (日) 23:55:04};}; &br; 大項目整理完了
+''小生子形成の温度条件がざっと済み'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-10-05 02:22:35 (水)};}; &br; グラフは生数値が表示されて無いのでスキャナーで取りこむしかなさそう。
+''図の表示をどうしたものか'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-10-05 14:53:42 (水)};}; &br; とりあえず、クリックすると表示する形にしてみました。
+''病徴写真の表示'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-10-12 08:21:38 (水)};}; &br; 概要の病徴写真の表示をコメントに変更。ああいう使い方はどうなんだろう?
+''うほっ'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2006-07-26 (水) 12:04:01};}; &br; 出典がpdfとは言え、ネット上で閲覧できるじゃあ〜りませんか! &br;これで細かいところは飛ばせるぞ。

#ncomment

&tag(病害,糸状菌,キク);
&category(Web病害図鑑);

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