[[パターン2]]~ ※単にテキストを貼り付けただけ~ エクアドル短信-5(2007.1.30)~ 遅くなりましたが、新年、明けましておめでとうございます。 こちらでは、クリスマスの日には家庭で家族寄り集まってご馳走を造って食べるのが習慣のようで、市場では鶏肉が飛ぶように売れていました。また、田舎に父母がいるような家庭では一家揃って里帰りするようです。 大晦日は年の切り替わりということで市の中心部では夜遅くまで賑わっていました。ふだんですと、8時に人通りは絶えてしまいますが、この日だけは道路に屋台が出て、花火と実物大の頭部の張りぼてを売る店が人気を集めていました。また、メイン道路の一角では道路を封鎖して舞台をこしらえて賑やか?にアマチュア軍団の楽器演奏と歌唱が夕方から始まりました。大きなスピーカでめいっぱいにボリュームを上げて群衆を集めており、私にとっては騒音そのものにすぎませんでしたが。一方、地元のテレビ局ではこの様子を全て実況放映しており、映像はぱっとしない楽団、歌手、観衆を交互に流しているだけで面白くも何もありません。おまけに撮影が悪いのか、サービスのためかときどき白黒画面に切り替わったりします。 張りぼての頭をどのように利用するか分かりますか? この頭に胴体をくっつけて人形をつくり、それを燃やして、1年のお払いをするのが田舎の習慣のようです。夕方、表の通りでも燃やしているのを目撃しました。胴体の中に何がはいっているのか分かりませんが、かなり長く燃え、かつ爆竹を仕込んでいたようで、ときどきバンバンとはねていました。 夜中の12時には一斉に爆竹と花火が打ち上げられ、煙と騒音で満ち、それが30分位は続いていました。翌日の1日は飲み疲れでみんなお休みです。通りの露店もほとんど現れず静かなものでした。日本も同じですね。2日の日も休んでいる店が多く、オープンしている店は6割程度で、年中無休の露店でも3割程度しか営業していませんでした。バスの乗降場では大きな荷物を持った家族連れがうろうろし、これから都会へ帰る人、田舎から戻ってきた人など様々で、日本の正月明けと同じ現象が見られました。 カレンダは日本のような豪華な物はありません。年末に商店で顧客に一枚の物を配っており、少し豪華なものは各月ごとに日付部分のみがめくれるようにしてありました。 今回は趣を変えてインフラについて紹介します。道路の悪いのはどこの発展途上国も同じようで、私の住んでいるエンパルメも同じです。幹線道路は舗装されていますが、そこから一歩横道に入ると未舗装路です。砂利を敷いてあればいいのですが、砂利のない道では車が土をこねて深い轍をこしられえるので車高の低い車は通行困難となります。 日本にいると停電や断水はほとんどありませんが、ここエンパルメでは日常茶飯じです。停電は30分くらいのときもありますが、ときには半日余り停電が続くことがあります。夜中の停電ではそれほど影響はありませんが、昼間の停電は商店街にとって大迷惑なことだと思います。どこの店も間口が狭く奥行きが深いので電気が消えるとどうしようもありません。そのため、大きな店は自家発電の設備を持っており、しばらくすると発電機の音が響いてきます。我が家でも半日以上続くと冷蔵庫の氷が溶け出して外へ流れ出してきますので、その処理が大変ですし、保存している冷凍食料が心配でひやひやものです。 日本では突然の断水はまずないでしょう。大きな工事の場合は事前に連絡があり、短時間で終わるのが普通ですが、ここエンパルメではだいぶ様子が違います。停電と同じようにちょくちょくあるようです。私の住んでいるのはビルですので、地下に貯水槽があって、そこから屋上のタンクに水を揚げているので実害は少ないのですがそれでもときどき断水があります。表通りの商店の前に壊れかかったような給水車がとまり、そこから長いホースを家の中に引き込んでいる様子を何度も見かけましたので、最初はトイレの汲み取りかと思ったくらいです。そのうちに水を送り込んでいることに気づきました。しかし、水道があるのになぜ水を引き込んでいるのか分かりませんでした。11月に我が家の水道が止まったので大家にたずねたところ、今日で3日間水が来なくて貯水槽の水位が下がったことにより屋上のタンクに水を揚げるポンプも停まったとのことです。そのときに出た言葉が“水を買わねばならない”でした。これでやっと給水車の役目が理解できました。料金はタンク車1台で8ドルとのことでした。また、仕事場の仲間の家に立ち寄ったとき、玄関前のテラスの地下に大きな貯水タンクがあるのを見せてくれました。一戸建ちにも関わらず自己防衛しているようでした。 年が明けてからは夜半から明け方まで雨が降り続く日々が続いています。雨季到来といったところですが、叩きつけるような熱帯特有の雨はあまり降らず、現在のところしとしと雨が多いようです。雨季にはトマトやスイカは病気が発生するので栽培は控えるとのことでしたが、今のところスイカ、キュウリ、トマト、レタスなどの野菜類は豊富にあります。しかし、トマトでは中〜大球のトマトは少なくなり、小型球が中心となっており、レタスは内部が腐り始めている球が多く、半分くらい捨てることもあります。 湿気はかなり高くなっており、蒸し暑いと感じる日々が多くなってきました。現地周り用の長靴を調達せねばと思っているところです。 日本では寒さが一段と厳しくなり、寒さ大好きの風邪菌が我が世の春を謳歌していることと思います。ご健康に留意して新しい春を迎えてください。