//#navi2(Web昆虫図鑑) #contents *分類上の位置付け [#a500f972] 《ハダニ亜科 Tetranychinae》 [#qded2de0] 節足動物門~ 大顎亜門−昆虫綱~ 鋏角亜門~ クモ形綱~ 真正クモ目~ ダニ目(Acari)~ 中気門亜目~ カブリダニ科(Phytoseiidae)~ Amblyseius属(ケナガカブリダニ等)~ Ryphlodromus属~ Phytoseiulus属(チリカブリダニ等)~ 前気門亜目(Prostigmata)~ ハダニ上科(Tetranychinae)~ クローバーハダニ亜科(Bryobiinae)~ これ---> ハダニ亜科(Tetranychinae)~ '''Tetranychus'''属~ ナミハダニ('''T.urticae''')~ カンザワハダニ('''T.kanzawai''')~ '''Panonychus'''属~ ミカンハダニ('''P.citri''')~ クワオオハダニ('''P.mori''')~ リンゴハダニ('''P.ulmi''')~ '''Oligonychus'''属~ トドマツノハダニ('''O.ununguis''')~ ※「ハダニの生物学(高藤晃雄)」P8図2.1((ハダニ類の分類学上の位置。江原・真梶(1996)をもとに作成))より(一部改変あり((要するに力尽きた))) *概要 [#qb383513] #ref2(dani2.jpg,right,around) 農業上での「ダニによる被害」といえば、概ね、この仲間によるものが多い。~ しばしば、大発生し、「くもの巣を張った」などと評される。~ 一般に「世代交代が早い」「広食性である」「単為生殖可能」「薬剤耐性を獲得しやすい」などの難防除となる要素を兼ね備えている。~ 右図はバラの新芽上で大発生した様子。~ **代表的な生活環 [#m2f43b63] 「卵」−<孵化>→「幼虫」−(第1静止期)−<脱皮>→ 「第1若虫」−(第2静止期)−<脱皮>→ 「第2若虫」−(第3静止期)−<脱皮>→「成虫」 **増殖が早い [#t5e6c700] 種類にもよるが多くの種で25℃で10日〜2週間程で成虫になる。産卵数が比較的多いナミハダニでも1生涯の産卵数は100〜180程度なので、増殖の早さは生育の早さが原因と言われる。~ 例:イエバエ(50〜150個を4〜5回)、コナガ(300個/1雌) **単為生殖 [#z4ee690b] ハダニ類の多くは単為生殖が可能であるが、それは産雄単為生殖である。これは未受精卵からは雄が生まれ、受精卵からは雌が生まれると言うものである。~ 例えば、新天地に雌1匹が侵入した場合、その雌が産卵(当然、未受精卵)し、雄が生まれる。この雄と最初の雌が交尾し、新しい雌が生まれる。以下、延々繰り返しで大増殖となる。なお、正確には受精卵から雌が生まれるのは絶対ではなく、60〜90%である。 雌の比率:ナミハダニ黄緑型0.74、カンザワハダニ0.66、ミドリハダニ0.89 *参考文献 [#ed130840] -「ハダニの生物学(高藤晃雄)」(シュプリンガー・ジャパン株式会社) -「ハダニ-おもしろ生態とかしこい防ぎ方-(井上雅央)」(農文教) -[[ハダニの化学物質に対する反応(行動):http://www.jppa.or.jp/dr_takagi/006/daniyakuzai.htm]] -[[ハダニの化学物質に対する反応(行動):http://www.sp.jppa.or.jp/dr_takagi/006/daniyakuzai.htm]] //#navi2() //#navi2(Web昆虫図鑑)