&size(30){スイカ果実汚斑細菌病(すいかかじつおはんさいきんびょう)}; ------------ #contents *概要 [#vfc69f06] スイカ果実汚斑細菌病とは、'''Acidovorax avenae subsp. citrulli'''による細菌病である。海外ではスイカ、メロン、カボチャ、シトロンメロン(ウリ科雑草)等で発生が確認されており、広範囲のウリ科で病原を示すと考えられている。実際に本邦では、スイカ、キュウリ、カボチャ、ユウガオ、トウガン、メロンで報告がある。~ 本病は、スイカでは種子伝染する事が知られており、それ以外の感染経路としては作物残渣や前作の零れ種子(こぼれだね)が考えられる。~ 本病は1990年代前半にアメリカで大発生し、スイカに甚大な被害を与えた。我が国でも1989年に山形県で始めて確認されている。 なお、本病は植物防疫法で「日本が輸出国に栽培地検査を要求するわが国未発生の有害動植物」に指定されている。~ *病徴 [#le535295] **スイカ [#lb9ce165] スイカでの病徴は、葉の水浸状斑点が形成される、胚軸の腐敗症状、果実での果肉の軟化腐敗がある。~ なお、アメリカでは果実での発症が多い事が知られているが、本邦では育苗時の苗腐敗等が多い。これは本邦では接ぎ木苗が多いためと考えられる。~ ※写真は[[こちら:http://www.green.pref.tokushima.jp/boujyosyo/oshirase/oshirase05]]をどうぞ。 **メロン [#u08a4d30] メロンでの病徴は、子葉では水侵状病斑から褐色病斑となり枯死に至る。本葉では葉縁から葉脈に沿って褐色病斑を形成し、やがてV字状に広がる(べと病、褐斑細菌病に似る)。茎では水浸状の病斑が、やがて褐色の不整形病斑となる。果実では、最初は果面に水浸状病斑を作りネットに亀裂を作る、進展すると亀裂が拡大し、暗緑色〜黒褐色の大型病斑となる。いずれも病斑からは乳白色の液体が出る事もある。 *防除法 [#r0cd48ac] **効果のあると思われる薬剤 [#f24fc8c4] ※登録については自己責任で確認してください。 |系統|商品名| |有機銅|| |抗生物質|| **種子消毒 [#p3b1bab7] -30分間以上の0.5〜1.0Mの酢酸水溶液、0.5M〜1.0Mのリンゴ酸水溶液への浸漬処理~ -40℃で24時間の予備乾燥処理後の80℃で7日以上、85℃5日間以上の乾熱処理~ -30分間以上の0.5〜1.0Mの酢酸水溶液処理と80℃で7日間以上または85℃で5日間以上の乾熱処理との組み合わせ処理~ ※出典4を参照の事。 *参考、出典 [#o377ea31] +[[我が国におけるスイカ果実汚斑細菌病(新称)の発生:http://www.affrc.go.jp/seika/data_nivot/h11/nivot99008.html]]~ +[[スイカ苗生産における果実汚斑細菌病の発生生態:http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2001/vegetea/vegetea01018.html]]~ +[[スイカ果実汚斑細菌病防除マニュアル:http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050520press_8c.pdf]]~ +[[スイカ果実汚斑細菌病の防除を目的とした種子消毒法:http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2001/vegetea/vegetea01001.html]]~ +[[スイカ果実汚斑細菌病菌によるメロン病害の発生について:http://www.jppn.ne.jp/ibaraki/tokusyu17-1.pdf]]~ +[[農水プレスリリース「スイカ果実汚斑細菌病の発生原因について」:http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050914press_4.html]]~ +[[スイカ果実汚斑細菌病菌の植物からの検出を目的とした選択培地:http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2001/vegetea/vegetea01027.html]]~ *コメント 、改訂履歴等 [#d284dff9] +''いつものように'' &color(blue){Sekizuka}; -- &color(green){&new{2005-10-12 18:42:15 (水)};}; &br; とりあえず、ざっと作成 #ncomment